コガソーシャルファクトリィ、古雅紗那です。
三重県津市内の社会福祉法人「正寿会」が運営する知的障害者入所施設「カザハヤ園」において、重度知的障害のある入所者男性(33)が男性施設職員(36)から複数回にわたり暴行を受けていたことがこのほど判明した。津市健康福祉部障がい福祉課はこの事案を虐待と認定し、8月21日までに県に報告。すでに施設側は男性と家族にたいして謝罪をすませているという。
市障がい福祉課によると、この男性職員は7月1日午前3時すぎ、火災報知器を鳴らすなど暴れ、さらに施設1階の入り口付近スペースの床に寝そべって動こうとしない利用者男性の尻と肩を足で2~3回蹴ったという。入所男性側に特段けがはなかったとされる。
暴行発覚のキッカケは、施設内の防犯カメラの映像にあった。施設側の聞き取りに対し、男性職員は「映像に映っているなら、やったことは間違いない。入所男性が暮らす2階に誘導するため30分ほどかけて2階の居住スペースへの移動を促したが、なかなか動かなかったので蹴ってしまった」などと暴行事実を認めつつ、そこに至った経緯について説明したという。この職員は身のまわりの世話を担当しており、当日は宿直勤務であった。
そのご関係者への聞き取りや訪問調査などをやったうえ、正寿会法人は8月24日付で県と市に改善計画を提出している。ちなみに、職員への処分内容の詳細は現在非公表。近日中に、その運営する全施設の利用者や家族を対象に再発防止などについて説明会を開きたいとする。
(記事引用:ケマネタイムス様)
さて、上記の知的障がい者入所施設での、暴行事件ですが、この発覚には、件の津久井やまゆり園での事件の「後遺症」でもある、監視カメラの存在が決め手になりました。
この安易な監視カメラの導入は、防犯上の観点から危険な人物を見つけるため・・・という
取って付けたような理由で数多くの施設に導入され、実際は、利用者さんを監視する目的で
事業所側が楽をするために導入された、負の遺産であると、私たちは危惧をしていましたが。
犯罪を抑止するためのカメラが、自分たちの悪事を暴き出す結果になろうとは。
まさしく愚かの極みです。カメラを付ければ、こうなることは、すぐに予想でき、少し頭が回る人がいれば軽々に導入したりしません。逆に気が緩み、カメラを付けたという事実に満足して、そこで危機管理機能がストップしてしまうからです。結局は人の手によって、安心と安全が保たれるのです。
今回の事件が明るみに出たのは、事件の内容がまだ表に出せるレベルであった事です。
まだ軽い虐待行為が映り、ご家族にも謝罪し、体裁を整えられるレベルであり、表に出ても、致命傷にはならない思惑が透けて見えます。ニュースになったのもたまたまでしょう。
更に悪質で凶悪な事案はまだまだ眠っているはずです。
事件の隠ぺいなどは、基本当たり前に起こっていますし、カメラの映像も意図的に操作し隠ぺいした事件もつい最近ありました。
そして、責任者は決まって言うのです。まったく知らなかった。そんな事実はない。と。
幸運にも事件化し発覚した事案でさえも、しらを切り続ける福祉業界の体質は、悲惨の一言に尽きます。
しかし、ほんの少しずつですが、闇が光に映し出される部分も出てきました。
恐れずに、その不都合な真実を追い続けましょう。私たちが、福祉に活きる者であるかぎり。
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